2021年12月の絵本



「かたち絵本」 作・絵:いもとようこ 原作:グリム童話


「はきらがあけてあるげるから」 作・絵:ヨシタケシンスケ


「クリスマスだよ、ディビット!」 作・絵:デイビット・シャノン 訳:小川仁央


「このあと どうしちゃおう」 作・絵:ヨシタケ シンスケ


 絵本の紹介

「このあと どうしちゃおう」

   非常におもしろい絵本というか、読み物というか、絵本の枠を超えた絵本、ヨシタケシンスケさんの『このあと どうしちゃおう』です。 絵本の題名からして、規格外の雰囲気が漂ってきます。 「このあとどうしようか」は日常 私たちも考えることです。 いったいこのあとどうしちゃおうか どうするつもりなんだろう、どうなるんだろう、と題名だけでもいろんなことを想像してしまいます。 しかし・・・この絵本を開いてみると、意外でした。「このあと どうしちゃおう」は、日常なんかのことではなく、おじいちゃんの遺言とも言えるものだったのです。 奇想天外、驚かされました。

   おじいちゃんが思っていた「このあと どうしちゃおう」の世界は、描かれるとなんともいえない楽しさおもしろさがあふれ、愉快に伝わってきます。 例えば、みんなを見守る方法⇒こんなふうに亡くなった人がいつも身近にいて見守ってくれると思うだけで、心が落ち着きますね。 安心して”死”という重いテーマ、感情を受け入れることができるのではないでしょうか。

   これは、とっても素敵なおじいちゃんのエンディングノートです。それがヨシタケシンスケの手にかかり絵本になると、もうすっごく楽しくあたりまえの日常の一コマになります。 しかし、しかし、だんだん読み進めていくと"死"について考えさせられるようになっていきます。「このあと どうしちゃおう」のノートからおじいちゃんの事や気持ちや思いを考える機会と、そして、それは読んでいる自分自信への問にもなっていきます。 問を進めていくと、「このあと どうしちゃおう」から、今 自分に必要なのは「いきているあいだは どうしちゃおう」を書かなくっちゃあ。となっていくのが深――いですね。 この絵本は、高齢者の皆様にも読んでもらえると楽しいかも。高齢者の方に読んであげたいな と思いました。

   どんなことが描かれ書かれているんだろう と、すいよせられるようにこの絵本を手に取ってしまいましたが、おおげさになりますが自分の人生を考える時間となりました。 この絵本にも素敵なヨシタケワールドが満載です。



作・絵:ヨシタケ シンスケ 出版社:ブロンズ社





光の森こども園

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